小倉城 ②〔小倉城・天守 ~ 福岡県北九州市小倉北区〕

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小倉城の八つの門跡を全て見学し、多門口門から本丸跡に登城。
そして、天守に近づきます。

細川忠興が7年もの歳月をかけて築城した小倉城は、天守が「唐造り」と呼ばれるもので、4階と5階の間に屋根のひさしが無く、4階よりも5階のほうが大きくなっているのが特徴の全国唯一の珍しい天守だったそうです。

1837年、火災により全焼しましたが、城は2年後に再建。
ただし、天守は再建されないまま時は経過し、昭和34年に天守を復元しています。
この小倉城の復元天守は、当時のものを再現していないということで賛否両論あるのですが、復元天守と言えども立派なものは立派で思わず見とれてしまいます。

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まずは、入り口横の案内板へ。

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『小倉城』 (以下、原文)

細川忠興は、慶長五年(一六〇〇)関ケ原合戦の功により、豊前国全域と豊後国二郡を領する三十万石(検地高三十九万九千石)の大名として入国、中津城に在城した。居城を小倉に移すため慶長七年これまでの小倉の城を廃して新しく築城をはじめ、その年の十一月、小倉城へ移った。
城の中心は、天守閣のある本丸と松ノ丸、北ノ丸で、これを囲むようにして二ノ丸、三ノ丸を配した。天守閣の外観は五重、内部は六層(現天守閣は、四重五層)である。これは、五重目の内部が上下二段に分かれているためで、五重目の下段までは、白壁が塗り込まれ、上段は黒塗りで張り出しになっている。また天守閣の屋根には、破風がなく、当時この天守閣は、唐造りと称されていた。
城のすぐ東を流れる紫川を天然の濠とし、この川をはさんで東西に曲輪を設け、城下町を作った。城郭の総構えは、約八キロメートルにもおよび、これを濠で囲み、街道に通じる八か所の門を設けた。
寛永九年(一六三二)細川氏は、肥後国に移り、替わって播磨国明石城主であった譜代大名の小笠原忠真が小倉城に入り、十五万石を領した。
第二次長州征伐戦の慶応二年(一八六六)八月一日、小倉藩は、田川郡に撤退する際、小倉城に火を放ち、城内の建物はことごとく灰じんに帰した。なお、天守閣は、天保八年(一八三七)の火災で消失、以降再建されなかった。
現在の天守閣は、昭和三十四年鉄筋コンクリートで、再建されたものである。

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では、こちらの入り口から350円払って入城します。

まず『1F 歴史ゾーン』に入るとすぐ、

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このような『小倉城ご案内』の案内板。
城なのに「Wi-Fi つかえます」のお知らせが笑えます。

順路の通りに進み始めると、まず出迎えてくれるのが、

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『迎え虎』の大壁画。

この虎の絵は、数百年の小倉城の歴史に深く関わっているものではないようで、
天守閣が復元された後に、来城の万客を心から歓迎する意味を含めて「迎え虎」と称し描かれたものだそうです。

さらに奥に進むと、

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『大太鼓』が飾っています。

この「大太鼓」は、藩政時代に小倉城天守閣の最上階に置かれており、事あるごとに城下の人々に急を告げていたと伝えられています。慶応二年の小倉城炎上の後、大太鼓の所在が分からなくなっていたようですが、昭和43年に102年ぶりに発見され、補修した後にここに飾られているようです。

さらに奥へ行くと、

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『島村志津摩 という男』

読んでみて下さい。いい話です。当時の日本全国どの藩でも、同じ思いで戦っていたのかと思うと胸が熱くなります。

階段を上ると、

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『2F 城内体験ゾーン』

「島原の乱」に出陣する前夜の風景を再現しています。この会議の中のどこかに、宮本武蔵の息子・小倉藩家老の宮本伊織がいるはずです。

さて、次は、

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『3F 映像体験ゾーン』へ。

まずは通路脇で巌流島での「宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘」を紹介しています。
実は、宮本武蔵は7年間という生涯で最も長い期間を小倉に滞在しているのです。
佐々木小次郎も小倉藩に召し抱えられ道場を開いていた、と伝えられています。
この2人が小倉にいたことが、なんとなくうれしい。(*^^*)

そして、この階のメイン、

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『からくりシアター』に入ります。

「小倉城ものがたり」と題して、約10~15分ほどの上映。
小倉出身の私でも、へぇ~~~の連発で小倉の歴史を十分に学ぶことができます。
小倉に観光に訪れた他県の方でなく、小倉在住の方にこそ見て欲しいものですね。

さて、次は、

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『4F 企画展示ゾーン』

この日は、つまようじで作った全国の名城40点余りが展示されていました。
近くで見ると、驚くほど精巧に作られています。

そして、いよいよ、

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『5F 展望ゾーン』に到着。

階段を上り、5階に足を踏み入れようとしたところ、床が畳敷きでしたので少々ためらいましたが、土足のままでいいらしい・・・。

まずは北側の窓から外を眺めると、

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北ノ丸入口の鳥居と水堀が見えます。

西側から見ると、

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広大な本丸跡。

そして南側は、

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大手門と松ノ丸が見えます。

最後に東側には、

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藩主の別邸である「下屋敷」が見えます。
今現在は『小倉城庭園』として見学できるようになっています。
この小倉城天守を下りた後に、向かう予定。

この展望ゾーンでゆっくりと腰を下ろし、コーヒーを飲みながら約30分ほど休憩。さて、今から1階まで下ります。

2階から1階に向かう最後の階段を下りる手前で、

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『送り虎』が見送ってくれます。
「迎え虎」と「送り虎」の2つの巨大な壁画は圧巻!!

では、今から本日最後の目的地「小倉城 下屋敷」、すなわち『小倉城庭園』に
向かいます。

 

腹水胸水腎臓病専門 漢方カウンセラー西山の『薬匠堂 歴史探訪記』

 

 

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