人間の身体は「四季」や「自然の変化」に合わせて成長し、そして、老いていきます。 また、私たち一人一人は、自然界の構成要素でもあり、四季や自然の影響を 常に受けていますので、その変化に同調しながら生活するべき、というのが 漢方医学の基本理念です。
日本にも「養生」について研究した漢方医、貝原益軒というがいます。 代表作 『養生訓 』の中に、
「人の元気は天理の万物を生ずる気なり。人、この気にあらざれば生ぜず。 生じて後は、飲食、衣服、居処の類も、また、天地の生ずる所なり。 生まるる、養わるるも、皆、天地父母の恩なり。 元気の養いとする飲食などを、かろく用いて過さざれば、(腹八分で食べ過ぎ にならなければ)生まれつきたる内の元気を養いて、命ながくして天年をたも つ。もし、外物の養をおもくし過せば(食べ過ぎると)、内の元気、外の養にま けて病となる。病おもくして元気尽つくれば死す。 例えば、草木に水と肥との養を過せば、かじけて枯るるがごとし。」
とあり、過食(食べ過ぎ)を戒めています。 食事に気を付けて、30品目以上を食べても、旬のものを食べても、食べ過ぎると 身体にとっては害となってしまいます。 食材だけでなく、自分自身の生活習慣に必要なエネルギーの量を把握し、 それに応じて食べることが大切です。 何ごともバランスですね。