八鋼弁証とは?
まだまだ日中は厳しい暑さが続いていますが、体調など崩されていないでしょうか?
薬匠堂では日々、様々な疾患のご相談を頂いておりますが、実際漢方の事を良く知らない方も多いと思います。
これから、不定期で中医学に関するミニ知識をお伝えしていきますね。
今回は『八鋼弁証』についてです。
中医学では漢方理論に沿って患者さんの現状を把握することが重要視されています。
通常、病院においては「診断」の結果「病名」をつけて、その病名に適応をとっている薬剤を処方します。
しかし、中医学ではまず「証(しょう)」をたてます。
「証」とは、病状を抱えている状態での「体質」と考えてください。
この「証」をもとに薬剤が選ばれますので、同じ病名であっても「証」が異なれば服用する漢方も異なります。
そして、この証のたて方として八鋼弁証(はっこうべんしょう)という方法があるのです。
八鋼弁証というからには8種類の分類があり、基本は4組ですべて相反するものとなっています。
具体的には、「陰・陽」「表・裏」「寒・熱」「虚・実」ですが、その中の「陰陽」は大きく区分けする総称とも言えます。
すなわち「陽証」は「表証・熱証・実証」を代表したもの、「陰証」は「裏証・寒証・虚証」を代表したものと言えるのです。